2020.10.16 03:03『六道絵』『六道絵』の作者は寺伝では有馬慈心坊というが、どのような人物であったかは不明である。制作年代は、図柄の示す目蓮救母説話や描写様式から鎌倉後期(十四世紀初頭)と考えられる。 六道とは、善悪の業によって生まれ変わる6つの世界のことで、地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道のことで...
2020.10.15 03:48『當麻曼荼羅』室町時代中頃の作と考えられる。金や彩色がよく残り状態がよい。當麻曼荼羅とは、奈良・当麻寺に残る中将姫が蓮糸を綴って作ったという伝説をもつ阿弥陀浄土変相図を当麻曼荼羅という。阿弥陀浄土図の左に阿闍世王物語、右・下に浄土を観想するための十六観が描かれている。
2020.10.12 03:58『釈迦涅槃図』少し画面が荒れているが、的確でいきいきとした描線に見るべきものがある。釈迦涅槃図とは、釈迦の臨終の様子を描いた。沙羅双樹の下、釈迦を中心にして、その死を悲しむ弟子をはじめ、様々な動物や母親の摩耶夫人が天上から下ってくる姿が描かれている。
2020.10.10 05:51『求伝法華宗詩』江口大象 墨蹟求伝法華宗詩海内求縁力 帰心聖徳宮我今弘妙法 師教令無窮両樹随春別 三卉応節同願惟圓教使 加護助興隆海内に縁力を求め 心を聖徳の宮に帰す我今妙法を弘め 師教をして無窮ならしめん両樹春に随って別れ 三卉節に応じて同じ願くは唯だ円教をして 加護し興隆を助けしめ給え 伝教大師が四天王寺...
2020.10.09 05:56『極樂寺縁起』江口大象 墨蹟白雉の砌法道仙人開闢の節は道脇寺とや云けん後王家より浄土曼陀羅御寄附有しより爰も己身の弥陀の国とて極楽寺と勅号ありしとぞ 当山、白雉の頃仙人開闢の節は道脇寺とや云けん。後此曼陀羅、王家より御寄附有しより爰も己身の弥陀の国とて極楽寺と勅号ありしとぞ。これは、寺宝の「浄土変相曼荼羅(...
2020.10.08 05:58江口大象 墨蹟我身即弥陀弥陀即我身娑婆即極楽極楽即娑婆平安中期の天台僧、恵心僧都源信作とされる『観心略要集』に記されています。浄土教思想では、とかく厭離穢土、欣求浄土(穢れた現実世界を離れ、極楽浄土を願い求める)と考えがちですが、この文章では、自分の中にも仏となる種を具え持っている。それに気づ...
2020.10.07 06:05江口 進 襖絵江口大象氏の実弟上図は、極樂寺に実在する百日紅の老木を満開で後世まで保存するため満開で描いていただいた。下図は、極樂寺に因み蓮を描いていただいた3部作のうちの1つ。